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2019年12月23日

(上尾east店)「ホイールゴロゴロしていませんか?」カンパニョーロ編

上尾East店

[異音がしたらお早めに! ]
 こんにちは。上尾イースト店の丸山です。年末に近づいてバイクのメンテナンスが増えています。その中で最近多いのがホイールのトラブルです。

 今回の患者さんはカンパニョーロの「ZONDA」人気のホイールですね。

 カンパニョーロのホイールはシールドベアリングを使用するタイプとカップ&コーンと呼ばれるタイプがあります。今回の「ZONDA」はカップ&コーン式になります。
 赤矢印のボルトを緩めてからボルトのついているカップ部分を回すことによりベアリングの玉当たりを調整します。問題が無ければガタが無くスムースに回転するよう調整が可能です。



 まずはフロントから。ホイールの回転にざらつきがあったので分解してみました。ベアリングを受けている部分が茶色くなっているのが分かると思います。右画像、右側の列が正常なシール、ベアリング、玉押しです。
 左右見比べてみると一目瞭然、左側は各パーツが茶色くなっています。スチール製のベアリングが錆びてしまったことが原因です。


 ベアリングにパーツクリーナーを噴いてみると錆が滲み出てきます。思っていたよりも出てくる汚れがひどくないのはグリスが全くついていないからです。
 このタイプのベアリングは本来たっぷり入ったグリスにより守られています。グリスが金属部分を保護しつつスムースな回転を実現してくれています。
 グリスが切れた状態で乗ってしまうとベアリングと玉押しなどの金属同士が直接擦れるのでどんどんと削れていきます。今回はベアリング、玉押し、玉受け全てが共に虫食い状態になっていました。こうなってしまうと部品の交換が必要になります。

 続いて後輪です。後輪はハブ自体の回転に問題はありませんがフリー部分を空転させると「ゴロゴロゴロゴロ」不快な振動と異音がしています。

 フリー部分には2ケのシールドベアリングが使用されています。画像は外側のベアリングを外した状態です。中に入っているグリースが黒く、茶色く汚れています。今回は内側のベアリングがかなり錆びていました。
 カンパニョーロのフリー部分はベアリングが対面する内側部分にシールがありません。その為雨の日に乗ると水分が侵入しやすいように感じます。(同じような構造の他メーカーは両側がシールされているベアリングを使用しています。)


 パーツクリーナを噴いてみると中から錆や泥のようなものが・・・。これは異音もしますね。今回は外側、内側共にベアリングを交換します。もちろん他のパーツも全て洗浄しています。


 内側のベアリングを圧入して抜け止めのクリップを装着します。グリスを封入した後にアルミ製のパイプを入れて外側のベアリングを圧入します。この作業、個人的にかなり好きです。「ゴリゴリ」異音がしていたり中には手で回らないぐらいのひどいフリーが「新品か?」ってくらいになってくれるのは楽しいですね。

 この後は洗浄した全てのパーツを組み付けて作業終了です。カンパニョーロのように細かい補修パーツを用意してくれているのはありがたいですね。基本的な構造はフルクラムも一緒ですがパーツはそれぞれ専用品になっています。

 走行中、常に回転しているホイールは自転車にとって重要なパーツです。しっかりとメンテナンスをして安全に楽しみましょう!「自分のホイールは大丈夫かな?」と思ったらご相談くださいね。

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バイシクルセオ上尾イースト店 丸山 崇紘

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